日進工場 検車第二係 野村 正臣

野村 正臣

Nomura Masaomi
日進工場 検車第二係 係長
1996年(入庁26年目)

お客さま、運転士、 みんなの笑顔のために、 安全運行を陰で支えます。

1日何事もなく終わることが我々のミッション

  • 私の所属では、桜通線車両の保守整備、および点検を行っています。地下鉄の車両は、6日以内に1回、列車検査と言われる検査を実施しなければなりません。これらの整備や点検、検査が滞りなく行われているかを監督することが私の主な仕事です。検査は、ピットと呼ばれる車両の下に潜れる場所で行われ、電車を上から下から、横から中から、まさにあらゆる角度から見て、異常がないか点検をしています。実際に機器を作動させて動作確認も行います。あわせて洗車や修理にも携わり、車両そのものの安全性に関して、すべてを任されていると言っても過言ではありません。
    車両が予定通りに運行し、何事もなく1日が終わる。こうして1日を無事に終えられることこそが、整備担当者にとっては最大の成果です。しかし、ひとたび故障が発生すると、そこから修理完了に至るまで、いかに正確に、そして迅速に行うか、というミッションが発生します。この時こそ、最もやりがいを感じる部分なのですが、反面、何事もないことを求められているので、少しばかり複雑な心境にはなりますね。

  • 点検の様子(1)
  • 点検の様子(2)
  • 点検の様子(3)

人に感謝される仕事に自信と誇りを

  • まもなく引退となる3000形という車両があります。私が担当したときに、故障する前の段階で発生する保護動作というエラーが頻繁に発生していた時がありました。放置しておけば故障につながってしまいます。対策を検討し、度重なる調査や検証を重ねた結果、その保護動作の発生を激減させることに成功しました。
    それ以降、「安定した運転が可能となり、とても円滑に運行できる。」と、運転士に喜んでもらえた時は嬉しかったです。数値として結果に出ることも嬉しいですが、なにより誰かに感謝される仕事に携われていることを誇りに思っています。

    車内点検の様子
  • 私たち整備部門の職員は、お客さまと直接触れ合う機会はほとんどありませんし、お客さまからも私たちの仕事は見えません。しかし、お客さまが毎日利用している乗り物の整備をしているわけで、その先にはいつもお客さまがいて、気持ちよく利用していただけるためには何ができるのかを常にイメージしながら整備にあたるようにしています。
    100周年を迎えるにあたり、あらためて私たちの大切な可愛い車両たちが、多くのお客さまに愛してもらえるよう、心を込めて整備にあたりたいと思っています。

    インタビューの様子